ご挨拶

19世紀末、イギリスで産業革命が起こりました。

工業化が進み、イギリスは世界の工場と呼ばれるまでに成長します。

一方、その陰で労働者は休みなく働くことが課せられました。

労働階級の庶民たちは、長いと1日20時間働いたと言います。

子どもも労働力と見なされ、働きました。

やがて時間給という概念が生まれ、労働者の権利が守られるようになりました。

工場主から庶民の時間を守る一助となったのが“時計”でした。

時計はブルジョアジーしか持てなかった時代、庶民はすなわち時間をブルジョアジーたちに奪われていたのでした。

庶民たちに時計が普及し、労働者たちは時間を搾取されないようになりました。

労働者たちは自らの時間を取り戻したのです。

――この話を聞いたとき、私は腕時計が、働く人の象徴であるかのように感じました。

いまや身分は関係ないですが、時間によって守られていたはずの人としての権利が、給与の対価が時間になったからこそ、かえって時間によって縛られているような気さえします。

定時までの時間をカウントダウンしてみたり、今月の残業時間を数えてみたり、あるいは終電までの時間と格闘したり。

時間に縛られて働いているうちに、私は「働くってなんだろう」とか「何のために働いているのだろう」とか小難しいことを考えては、答えどころか手がかりすら見つけられずに盲目的に働いていました。

そして気が付けば痛烈な挫折の中にいました。

このメディアは、働く人のキーアイテムである“時計”を通して、働くことについて考えることをテーマにしています。

所属や階級、職種も関係ありません。

世間の指標は真実ではない。人を喜ばせる仕事をしている人・仕事が最強だと思っています。

切っても切り離せない“人生”と“働く”ことについて、皆さまはどう思われますか。

多方面でまだまだ未熟ではございますが、どうぞよろしくお願いいたします。

Workers Watch 編集人 佐波

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